ご安全に!まんぬです👷♂️⚡
故障記録をExcelに残してる現場、めちゃくちゃ多いと思います。
ワイも前任者から引き継いだExcelを開いたことがあるんですが、開いた瞬間、これ自由帳じゃん😇て思いました。
A列に日付、B列に「なんか壊れた」、C列に「直した」。
それ記録じゃなくて日記です。
で、上から「この設備の故障傾向、データで出して」と振られたので、よしと意気込んでピボットテーブルを組もうとしたら、表記揺れの嵐で集計不能。
地獄を見ました😨
会議で故障データあるかと聞かれて「あります!」と答えたのに、出せるデータがないという恐怖。
「記録してる」のと「分析できる」とでは状況が全然違います。
以前の記事で「再発防止策には記録が必要」という話を書きましたが、じゃあその記録、ちゃんと使える形になっているでしょうか?
この記事では、故障記録を分析できる形にするための最低限の整備を整理します。
Excelの関数やVBAの話には踏み込みません。
あくまで考え方と最低限やることだけに絞ります。
「記録してる」と「分析できる」は全然違う 📊
故障記録を残している現場はたくさんあります。
でも「じゃあそのデータで故障傾向を出して」と上から言われたとき、すぐ出せる現場はほとんどありません。
データはある。でも何も言えない。
設備更新の稟議を通したいとき、故障件数や傾向を数字で示せれば説得力が全然違います。
でも数字にできないExcelが手元にあるだけ。
「危ないのは分かるけど、数字で説明できない」状態です。
なぜ分析に使えないのか。
原因は主に3つです。
① フリーテキスト問題 ✍️
故障の内容が全部フリーテキスト(自由入力欄)で書かれているパターンです。
「モーター異常」「モータ不良」「M故障」「モーター動かない」。
全部同じ設備の同じ故障なのに、Excelからすると全部別のデータです。
集計しようとすると表記揺れの嵐😨
ちょwww1台のモーターに何パターンの書き方があるんですかwww
このExcel、フリーテキストが暴走してます。
これでは「この設備は年間何件故障しているか」すら答えられません。
会議で「データに基づいて説明して」と言われたとき、このExcelでは何も説明できないんです。
② 分類が統一されていない問題 🏷️
設備名の書き方が人によって違う。
Aさんは「2号コンベア」、Bさんは「CV-02」、Cさんは「コンベヤ②」。
誰!?!?!?誰がこの命名ルール決めたの???
…いや、誰も決めてないからこうなってるんですよね。
原因の分類基準もありません。
同じ故障でもAさんは「電気系」、Bさんは「機械系」と書きます。
後から並べても比較できない。
それぞれの主観で書かれた記録を束ねても、分析にはなりません。
「電気系の故障が何件で、機械系が何件」と分けて報告したいのに、その分類が書いた人の気分で変わってたら、報告書に載せられる数字にならないです。
③ 粒度がバラバラ問題 📏
故障記録の書き込み量が人によって全然違う問題です。
ベテランのAさんは原因・処置・再発防止まで5行書く。
若手のBさんは「故障→復旧」の2語で終了。
これ全部やんの???ってくらい粒度がバラバラです。
粒度が揃っていないと、傾向分析も再発防止策の立案もできません。
「故障→復旧」で終わってる記録から何を分析しろと言うんですか😇
再発防止策を立てるにも、故障の原因と対処の記録がなければ引き出しが増えません。
記録は、溜めるだけでは資産にならないんです。
分析できる形にするために最低限やること 🔧
完璧な故障管理システムを導入しろという話ではありません。もちろんあれば強いですが、改修が大変と言ったデメリットもあるので一長一短です。
今使っているExcelのまま、最低限の整備をするだけで状況は変わります。
やることは3つです。
① 分類をプルダウン化する 🔽
プルダウンとは、Excelのセルに選択肢を設定して、リストから選ぶ形式のことです。
入力のブレを防げます。
集計に使いたい項目をプルダウンで選択式にしてください。
具体的には以下の3つです。
- 設備名
- 故障モード(設備がどのように壊れたかの分類。「断線」「短絡」「摩耗」「腐食」など)
- 原因分類(なぜ壊れたかの分類。「経年劣化」「操作ミス」「設計不良」など)
選択肢は最初から完璧にしなくていいです。
まず10〜20個で始めて、足りなければ後から追加する。
プルダウンにするだけで、さっきの「モーター異常」「モータ不良」「M故障」問題が消えます。
表記揺れが消えれば、ピボットテーブルで一発集計できます。
もちろん最初の分類分けは鬼大変ですけどね。。。
「この設備は過去3年で何件故障しているか」がワンクリックで出せる状態になります。
フリーテキストの暴走、これで鎮圧完了です。
② フリーテキスト欄と選択式欄を分ける ✂️
じゃあフリーテキスト欄は全部消すのか?と思うかもしれませんが、消しません。
フリーテキストは「補足・詳細」として残します。
ただし、集計に使う項目は選択式にする。
ここの切り分けが大事です。
- 集計に使う列 → 選択式(設備名・故障モード・原因分類・対処内容の分類)
- 人間が読むための列 → フリーテキスト(補足・詳細・気づいたこと)
集計はプルダウンの列で回す。
フリーテキストはあとで人間が読むための情報として活かす。
役割を分ければ、どちらも生きます。
ごちゃ混ぜにするから、どっちにも使えなくなるんです😇
集計用と人間が読む用を分けるだけで、同じExcelでも使い道が全然変わります。
③ 記入のルールを決める 📝
プルダウンを設定しても、「何を選ぶか」「どこまで書くか」のルールがなければ人によってバラつきます。
ルールがなければ粒度がバラバラになるのは当然です。
むしろルールなしで粒度が揃ってたら奇跡です。
ルールは短くていいです。
A4一枚に収まる程度で、以下の3点を決めるだけで効果があります。
- 「何を書くか」(どの列に何を入れるかの定義)
- 「何を選ぶか」(プルダウンの選択基準。迷いやすい項目には判断例をつける)
- 「どこまで書くか」(フリーテキスト欄に書く粒度の目安)
このルールを記録シートの横に1枚置いておくだけで、粒度の差は大幅に減ります。
ルールなしで「ちゃんと書いて」は、指示じゃなくて祈りです。
祈りで現場は回りません。
「完璧なフォーマット」より「使われるフォーマット」 🏭
ここまで読んで「よし、項目を増やして完璧なフォーマットを作ろう!」と思った方、ちょっと待ってください。
凝りすぎると誰も入力しません。
記入に5分以上かかるフォーマットは現場では死にます。
故障対応で汗だくになったあと、夜20:00を回っている時に、20項目のフォーマットを渡されたら……入力する気力、残ってますか?
残ってないです😨
目安としてはこのくらいです。
- 選択式の項目:5〜7個
- フリーテキスト欄:1欄
- 1件あたりの入力時間:2〜3分
最小限の項目で始めて、運用しながら後から足す方が現実的です。
「完璧なフォーマットを作ってから始めよう」は永遠に始まりません。
完璧を目指して半年かけてフォーマットを作って、現場に配ったら「入力欄多すぎて誰も使ってないです」って報告が上がってくるやつ、ワイは見たことがあります😇
フォーマットは使われて初めて意味があるものです。
使われないフォーマットは、どれだけ項目が整っていてもゼロと同じです。
まずは最小限で回す。
3ヶ月運用してやっぱりこの項目も欲しいと現場から声が上がったら足す。
この順番が一番うまくいきます。
次に読む記事 📝
記録が整ったら、次は再発防止策の型を持っておくと効果が倍増します。故障記録から再発防止を引き出す考え方をまとめた記事です。
再発防止策の引き出しを整理する:4分類と暫定・恒久の使い分け
設備の「いつもと違う」を早期に拾う方法をまとめた記事です。記録だけでなく、異常の拾い方もセットで押さえておくと対応のスピードが変わります。
最後に 👷♂️
記録は残すことが目的ではありません。
次に使うことが目的です。
分析できない記録は、どれだけ溜めても使えません。
10年分のExcelを開いて「データはあるのに何も言えない」は、正直キツいです。
逆に、プルダウンで整備された故障記録は「この設備は年間○件故障していて、原因の7割は経年劣化です」と一言で報告できます。
その一言が、設備更新の稟議を通す武器になります。
プルダウン化と、ルール1枚。
この2つだけで、故障記録は「自由帳」から「経営に通じるデータ」に変わります。
ご安全に👷♂️⚡
設備ごとのリスクを金額化して優先順位を比較するExcelテンプレートをnoteで公開しています。


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