通信エラーが出たとき、現場で最初に確認する4つのポイント

⚡電気トラブル⚡

ご安全に!まんぬです👷‍♂️⚡

タッチパネル画面に「通信異常」の表示。

ワイ、設定おかしくないか、設定を見直す
→ 合ってる
 → 故障したものがないか確認する。
  → ぱっと見なさそう → は???

この、設定合ってるし異常が散見されないのに通信エラー出る現象、経験ありませんか。

ワイはあります。何回もあります😇

ワイの職場でもそうですが、ことFAにおいては通信エラーの原因の大半は「通信以外」のことが多いです。

電源、ケーブル、端子、ユニット。物理的な問題がほとんどなんです。

「通信エラーだから通信の設定を見直す」のは、気持ちは分かりますが順番が違います。

この記事では、通信エラーが出たときに現場で最初に確認すべき4つのポイントを整理します。

通信プロトコルの仕様がどうこうって話はしません。

現場での切り分けの順番と考え方だけを渡します。

通信エラーの原因、大半は「通信以外」

通信エラーが出ると、真っ先に疑いたくなるのが「通信の設定」「プロトコルの問題」。

気持ちはよく分かります。だって画面に通信異常って書いてあるんですもんね。

ただワイの経験上では、設定やプロトコルが原因だったケースはかなり少ないです。

体感で言うと、通信エラーの8割くらいは電源・ケーブル・端子・ユニットの物理的な問題でした。

つまり正しい順番はこうです。

✕:通信エラーが出た → 通信設定を調べる
○:通信エラーが出た → 電源と物理層を先に調べる

まあ当然っちゃ当然の話なんですけどね。マークしてないときにドツボにはまってしまうんです。

これ、以前書いた「センサ異常の半分はセンサ以外が原因」と全く同じ構造です。

PLCが表示する異常名と、本当の原因は違うことが多い。

PLC「通信異常です」
ワイ「通信の設定見直さなきゃ!」
本当の原因「いや、電源ですけど?」

PLCは何が異常かを教えてくれますが、なぜ異常かは教えてくれません。

症状と原因を分けて考える。これが切り分けの基本です。

ちなみに、通信エラーでラインが止まると、復旧に1〜2時間かかることもザラです。

その間のライン停止損失は数十万〜数百万円。

原因が電源1台やケーブル1本だったとしても、切り分けに時間がかかれば損失は膨らみます。

だからこそ「正しい順番で攻める」ことが大事なんです。

確認ポイント① 電源は生きてるか 🔌

通信ユニット「電源来てないんで、仕事できません」
PLC「通信異常です」
ワイ「設定がおかしいのかな……」

いや、電源来てないだけやでw

実際にあった話です。

CC-Linkの異常が出ました。

通信の設定を疑って見直しました。

局番は合ってる。

通信速度も合ってる。

パラメータも合ってる。

全部合ってるのに異常が消えない。なんで???

追っていくと、24Vの定電圧電源が壊れていました。

通信ユニットに電源が供給されていなかった。そもそも動いていなかったんです。

通信ユニットの電源ランプ、見てみてください。消えていませんか。

テスターで電源電圧を実測してみてください。24V来ていますか。

24V電源が落ちると、PLC側には通信異常としか表示されません。

「電源が落ちてます」とは言ってくれないんです。

症状と原因が離れている典型的なパターンです。

このパターンの詳しい話は、以前書いた記事にまとめています。
24Vが落ちる:一番多い3パターン

通信エラーが出たら、まず電源。これが最初です。

電源ランプを見るだけなら10秒です。

10秒で原因が分かるなら、最初にやらない理由がないです。

確認ポイント② ケーブル・コネクタ・終端 🔍

電源は生きてた。OK。

次に見るのは物理的な通信経路です。

ここで2つのエピソードを紹介します。

終端抵抗が外れていた話

通信エラーが出ました。
電源は問題なし。設定も問題なし。じゃあ何?

現場に行って通信ラインを追っていくと、終端抵抗(通信ケーブルの末端に取り付ける抵抗。信号の反射を防ぐために必要)が外れていました。

誰!?!?!?誰が外したの???

終端抵抗を取り付けたら、嘘みたいにエラーが消えました。
原因、抵抗1個ですよ。1個😇

CC-Linkの場合、通信線の末端に終端抵抗が必要です。

これが外れていると信号が反射して通信エラーになります。

改造工事のあとや、誰かが点検で触ったあとに外れたのでしょうか。真相は今も闇の中です。ワイの定時ダッシュ返せ。

ケーブルの断線・接触不良の話

別の現場で、通信エラーが1日に3〜5回、不定期に発生するようになりました。

エラーが出て→しばらくすると復帰する→また出る、の繰り返しです。

設定は合ってる。終端も付いてる。電源も正常。
「もう何なん!」状態です

通信ケーブルを1本ずつ追っていったら、可動部付近でケーブルの被覆が擦れて中の芯線が断線しかけていました。

動くたびに接触したり離れたりする。だから不定期にエラーが出ていたんです。

ケーブルを交換したらエラーは完全に消えました。

とは言うものの、停止損失は大きい。

そして犯人は銅線1本の接触不良。地味すぎて泣けます😨

物理層の確認ポイントまとめ

通信ケーブルの物理的な状態を確認するときは、以下を見てください。

  • コネクタの緩み・抜けかけがないか
  • ケーブルの断線がないか(特に可動部や配線の曲げ部分)
  • 端子台の接触不良がないか(ネジの緩み、端子の変色)
  • 終端抵抗が取り付けられているか、外れていないか

物理層の確認は「見る」「触る」「テスターで測る」でできます。
特殊な機器は不要です。自分の目と手とテスターがあれば十分です。

確認ポイント③ ユニット自体の故障 🔧

ここからが一番イヤなやつです。

通信エラーが出たり出なかったりする。
1週間に1〜2回くらい、不定期に発生する。
見に行くと正常に戻っている。

が、特定できないので泣く泣く退散。ロガーでも異常は散見されない。

ただ頻度がだんだん増えていきます。

電源は生きてる。ケーブルも問題ない。終端も付いてる。
設定も合ってる。じゃあ何でしょうか。

ユニット「ワイ、たまに調子悪いだけで、基本元気ですよ?」
ワイ「いや、それが一番困るんですけどwww」

結論から言うと、通信ユニット自体が壊れかけていました。
ユニットを交換したらエラーがピタッと消えたんです。

たまにしか出ないパターンが一番厄介です。

再現性が低いから、原因を特定しにくい。

今は正常だから・・・で流されがちなんです。

でも、いつ出るかわからず、しかも壊れかけてるんです。

完全に壊れたらエラーが出っぱなしになるので逆に分かりやすい。

壊れかけが一番タチが悪いんです。

これは以前書いた「嫌な故障3選」の「再現しない故障」と同じ構造です。
電気保全で”嫌な故障”3選:再現しない・原因が遠い・基板が追えない

確認ポイント①②で電源と物理層を潰しても解決しない場合は、ユニット交換を検討してください。


予備のユニットがあれば入れ替えてみる。それでエラーが消えれば犯人確定です。

確認ポイント④ それでもダメなら通信設定を見る ⚙️

①電源 → ②ケーブル・終端 → ③ユニット。
ここまで全部潰しても解決しない場合に、初めて通信設定を見ます。

通信設定で確認するのは、例えばこういうところです。

  • 局番の重複がないか
  • ボーレート(通信速度の設定値)が全局で一致しているか
  • 通信パラメータの設定ミスがないか

ただ正直、ここまで来るケースは少ないです。
ワイの経験上、①〜③で大半は解決しています。

通信設定が原因になるのは、増設や機器の入れ替えのあとに設定を変え忘れたケースがほとんどです。
「昨日まで動いてたのに突然エラーが出た」場合は、設定が原因であることはまずないです。

逆に言えば、「さっき増設工事やりました」の直後に通信エラーが出たら、④を最初に疑ってもいいです。
状況に応じて順番を入れ替えるのも、現場の判断力です。

通信設定④「ワイの出番、ほぼないですけど」
まあ、出番がないならそれに越したことはないんですけどねw

次に読む記事 📝

24V電源が落ちるパターンを3つに整理した記事です。今回の確認ポイント①と合わせて読むと、電源起因のトラブル対応が一通りカバーできます。
24Vが落ちる:一番多い3パターン

「表示される異常名と本当の原因は違う」という共通テーマで書いた記事です。センサ異常の切り分けも同じ考え方で攻めます。
センサ異常の半分は”センサ以外”が原因

再現しない故障のパターンを整理した記事です。確認ポイント③の「たまにしか出ない」故障と同じ構造です。
電気保全で”嫌な故障”3選:再現しない・原因が遠い・基板が追えない


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最後に 👷‍♂️

通信エラー=通信の問題、と思い込まないでください。

まず電源。次にケーブルと終端。それからユニット。
この順番で物理層を潰すだけで、大半の通信エラーは解決します。

通信設定を見るのは最後です。
「通信異常」と表示されたからって、通信の設定から攻める必要はないんです。

症状名に引っ張られない。原因は別のところにある。
この考え方、通信エラーに限らず保全の基本です。

ご安全に 👷‍♂️⚡

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